結晶化に関するホフマン・ラウリッツェン理論
ポリマーの結晶化速度論におけるホフマン・ラウリッツェン理論は、ポリマーの結晶成長速度の温度依存性を記述する理論である。
このK(T)依存性は、冷却中の結晶化に関する中村式で使用される。
ホフマン・ラウリッツェン理論によれば、結晶成長はポリマーの融解温度Tmとガラス転移温度Tgの両方に依存する。
一方から見ると、温度Tでの結晶化速度は過冷却ΔT=Tm-Tが高いほど速くなる。他方から、ビスコース流動に伴う運動が発生する温度T∞=Tg-30に近づくにつれて結晶化速度は遅くなる。

ここで
- Aはプレ指数
- Uはポリマーのセグメントジャンプの活性化エネルギーで、このパラメータは6.3kJ/molという普遍的な値を持つ。
- この温度はガラス転移温度Tgより30K低い温度である。
- KGは核生成の動力学パラメータである。
- ∆Tm-Tは平衡融点Tmからの過冷却であり
- f=2T/(Tm+T)は補正係数である。
この式は、T∞とTmの間の温度範囲でのみ正の値を持つ。融点以上では、材料は液体状態にあり、結晶化は起こらない。T∞以下では、材料はガラス状態になり、粘性運動は終了し、結晶化も起こらなくなる。
参考
[1]ICTAC Kinetics Committee Recommendations for Analysis of Multi-Step Kinetics - ScienceDirect
[高密度および直鎖状低密度ポリエチレン樹脂の結晶化動力学モデリング。Journal of Applied Polymer Science2011, 124(2):1542-1552.
https://doi.org/10.1002/app.35177
[3] Vyazovkin S., Sbirrazzuoli N. 2004 Isoconversional Approach to Evaluation the Hoffman-Lauritzen Parameters (U* and Kg) from the Overall Rates of nonisothermal Crystallization,Macromolecular Rapid Communications, 2004, 25.733-738.
https://doi.org/10.1002/marc.200300295
