DSCピークのデコンボリューション

DSCピークのデコンボリューションは、測定されたDSC信号から時定数などのDSCセンサーの特性を取り除き、材料自体の熱生成/消費のパワーを得る数学的演算である。

DSCセンサーの任意のシステム関数g(t)と試料中の発生熱f(t)に対して、測定されたDSC信号は次のようになる:

最も単純な場合、測定器のシステム関数は、時定数τを持つ指数関数g(t)=exp(-t/τ)である。

1つの時定数を持つセンサーに対する矩形光パルスのDSC測定。

DSCセンサーの検知部は、一定強度かつ所定の持続時間dを持つ矩形光パルスに照射される。記録されたDSC信号は、0からdまでの時間において信号が指数関数的に増加し、その後ゼロまで指数関数的に減少するという2つの部分から構成される。DSCデコンボリューションにより、測定された実験用DSC信号から元の矩形パルス波形が復元される。

図1 丸で囲んだ線:NETZSCH Photo DSC 204 F1装置を用いて、25°Cでの等温測定において、2つの空のるつぼを置き、5秒間の光照射下で得られた実験DSC信号。破線:デコンボリューション処理により実験曲線から復元された矩形パルス。

参考

Elena Moukhina,Erwin Kaisersberger熱流曲線のデコンボリューションの時定数の温度依存性,Thermochimica Acta,Volume 492, Issues 1-2, 10 August 2009, Pages 101-109

https://doi.org/10.1016/j.tca.2008.12.022

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